結論。無料で使い続けられるのは、Obsidian(個人利用)・MarkText・Zettlr・Joplinの4本。買い切りとサブスクが残り半分です。
そして「広告つき無料」の数少ない実例だったStackEditは、2023年5月を最後に3年以上コミットが止まっていました(未解決issue 732件)。
価格(2026-09-11に公式ページで確認)
| エディタ | 価格 | 補足 |
|---|---|---|
| Typora | 買い切り $14.99 | 1ライセンス3台まで・15日間の試用あり |
| iA Writer | 買い切り Mac $49.99 / Windows $29.99 / iOS $49.99 | OSごとに別購入。メジャー更新は再購入の場合あり |
| Obsidian | 個人利用は無料 | Sync $4〜5/月、Publish $8〜10/月。商用は任意の$50/年 |
| Bear | 無料+Pro $2.99/月($29.99/年) | Apple専用 |
| MarkText | 完全無料・OSS | 後述 |
| Zettlr | 完全無料・OSS | |
| Joplin | 完全無料・OSS | 同期込み |
| HackMD | 無料(招待3人まで)+Prime $5/席・月 | 無料枠は画像1MBまで |
| StackEdit | 無料(広告つき) | 後述。更新停止 |
OSSの「無料」は、続いているかまで見る必要がある
無料のOSSは価格表では横並びに見えますが、開発が続いているかは別です。GitHub APIで年ごとのコミット数を取りました。
| 2023年 | 2024年 | 2025年 | 2026年 | 最終コミット | |
|---|---|---|---|---|---|
| MarkText | 6 | 3 | 1 | 515 | 2026-09-11 |
| StackEdit | — | — | — | — | 2023-05-27 |
StackEditは3年以上止まっています。 未解決issueは732件。かつては「広告つき無料 → 広告除去で課金」という珍しいモデルの実例でしたが、現状そのポジションは実質的に空いています。
MarkTextは逆でした。 2023〜2025年は年に数コミットまで落ち込んでいましたが、2026年に入って515コミット、6月以降はv0.20.0のベータ・RCが続けて出ています。「事実上メンテ停止」と紹介されることが多い製品ですが、今年の状況は違います。GitHubのスター数は61,000を超えていて、この規模のOSSが動き出した意味は小さくありません。
Zettlr(13,000スター)とJoplin(56,000スター)も同様に更新が続いていました。
どれを選ぶべきか
以下はいずれも、こちらの製品より適している場合です。
- メモを溜めて繋げたい(知識管理) → Obsidian。プラグインとリンク構造は他が追いつけていません。個人利用は無料です
- 無料で、同期まで込みで欲しい → Joplin。OSSで同期を含み、更新も続いています
- Macだけ。見た目が最優先 → Bear
- 複数人で同時に書く → HackMD
- 書き味にお金を払ってもいい → Typora($14.99・3台まで)
- デスクトップアプリのOSSが好み → MarkTextかZettlr
逆に、「ブラウザを開いてすぐ書き始めたいだけ」という用途はこの表では手薄です。Obsidian・Joplin・MarkText・Zettlrはいずれもインストールが要り、HackMDは共同編集前提、StackEditは更新が止まっています。
表に無かった軸
もう1つ、9本のどれも扱っていない軸があります。書いたものをどこへ貼るかです。
同じMarkdownでも、note・GitHub・Zenn・Qiitaで表示は揃いません。4サービスの配信CSSと実記事のHTMLを読んで確かめたところ、note.comは表もチェックリストも解釈せず、code を無条件にブロックとして組むためインラインコードという概念自体がありませんでした。数式の区切り文字もnoteだけ違います。
つまり書き終えて貼って初めて崩れに気づくことになります。上の比較表には、この軸の列がそもそもありません。
この結果が言っていないこと
- 価格は2026-09-11に各公式ページで確認しましたが、Bearのみ公式の価格ページが404だったため二次情報にもとづいています。
- コミット数はGitHubの検索APIで取得した概算です。リポジトリの移行やsquashの有無で実際の作業量とは一致しません。「動いているか止まっているか」の判定に使える程度の粒度です。
- 9本は「よく名前が挙がるもの」を拾った範囲で、網羅的ではありません。国産のエディタは漏れています。
- こちらのMarkdownエディタは機能の幅では上のどれにも勝てません。プラグイン・知識管理・クラウド同期・共同編集はいずれも対象外です。上の用途に当てはまる方には、素直に該当の製品をおすすめします。
- 現在は無料で、広告も出していません。将来的に広告を入れることは想定していますが、まだ入れていない状態です。
「無料」と書かれていても、買い切りの試用期間だったり、更新が止まっていたりします。価格表の1行だけで判断せず、続いているかまで見ると、選択肢はかなり絞れます。